人と社風

管理栄養士からエンジニアへ。専門職としての勉強習慣を武器に、新たなキャリアに挑戦

橋本 捺美

SES事業本部 第5システム部 3課

2025年 中途入社(未経験)/エンジニア

人の健康を食から支えるため、管理栄養士の道へ

学生時代は、管理栄養士を目指して4年制大学の栄養学部に通っていました。管理栄養士を目指した理由は、元から料理が好きだったのと、高校生のときに父が糖尿病になってしまい、食事を通して人の健康をサポートしながら、病気の知識も身につけたいと考えたためです。

大学卒業後は、2年間にわたって管理栄養士として勤務しました。大学病院の厨房で治療食の調理をしたり、老人ホームで高齢の利用者様一人ひとりに合わせた栄養管理を担当したりしていました。特に、利用者様と直接コミュニケーションを取りながら、食事の様子を見守る日々はとてもやりがいがありました。

PCでの業務の面白さに目覚め、事務職へ転職

管理栄養士として働いていたとき、栄養管理システムへのデータの入力や集計・分析、帳票作成など、PCを使う機会が多くありました。しかし私はPCの操作が苦手で、時間がかかってしまうことが悩みでした。

どうにかしたいと思い、Excelの関数やマクロを少しずつ自分で勉強し始めました。すると、PCを上手く活用して業務の効率を上げていくのが、どんどん面白くなっていきました。

管理栄養士の仕事は楽しく、やりがいも大きかったですし、「せっかく資格を取ったのに辞めていいのか」という気持ちもゼロではありませんでした。ただ、栄養や病気の知識は十分に身についたと感じていたのと、趣味で友人と料理教室を開いていたこともあり、仕事としてやらなくてもいいかなとも考えるようになりました。

むしろ、PCやITなど新しい分野のスキルを身につけたい気持ちが大きくなっていったため、派遣の事務職への転職を決めました。

サーバーダウンをきっかけに、システムの裏側に興味を持つ

事務職としては、約3年間働きました。一番長く勤めたのは、法人向けにOA機器やエアコンなどをリース契約で貸し出している会社です。社内システムへのデータ入力やお客様からの電話・メールの対応、郵送書類や請求書の作成などを行っていました。

その会社で働いていたとき、社内システムのサーバーがダウンしたことがありました。書類を作ろうにもお客様の情報も見られず、事務作業が全て止まってしまいました。

仕事が何もできなくなってしまった状況の中で、「なぜサーバーが落ちたのだろう」とふと疑問を抱き、システムの裏側の仕組みを調べてみたのが、ITの世界へ興味を持つきっかけでした。次第に「ITの知識をもっと身につけて、エンジニアとして社会に貢献したい」という気持ちが芽生え、キャリアチェンジを考えるようになりました。

未経験でも安心の研修制度が入社の決め手

ソシアスとの出会いは、栄養士時代からの友人がきっかけでした。その友人は、私と同じく管理栄養士からインフラエンジニアに転職していました。彼女がお世話になった転職エージェントの方に、「未経験からでもスキルを身につけてエンジニアになれる会社」としてソシアスを紹介してもらったんです。

転職活動を進める中では、やはり未経験からエンジニアになることへの不安が大きかったです。しかしソシアスは、PCスキルやITの基礎知識に関する研修が充実しているだけでなく、社内での勉強会も定期的に実施されています。それで「ここなら安心してスキルアップしていけそう」と感じたのが、最終的な決め手となって入社に至りました。

「まず自分で調べる」習慣が身についた、実践的な研修

ITの深い知識がない状態で入社しましたが、研修では実務で必要な知識をしっかり学ぶことができました。

特に印象に残っているのは、「Windowsサーバーのハンズオン研修」です。仮想マシンの作成やサーバー構築など、かなり難しい内容も含まれていました。講師の方は、すぐに答えを教えてくれるのではなく、「まずは自分で調べてみよう」というスタンスだったため、「わからないことはまず自分で調べて、それでもわからなければ人に聞く」という習慣が自然と身につきました。

この姿勢は現場に出てからも、とても役立っています。表面的な知識だけでなく、エンジニアとして自律的に成長していくための基本姿勢を研修で学べたことは、本当に良かったと感じています。

想像以上に多かった社内の人との交流機会

入社前は、SESという働き方に対して「派遣と同じようなものかな」というイメージを持っていました。以前に事務職として派遣会社に所属していたときは、接点があったのは担当営業の方くらいで、他の社員の方は名前も知らない状態でした。

しかしソシアスに入社してから、「SES≒派遣」というイメージが変わりました。まず、想像以上に社内で交流する機会が多くて驚きました。定期的に自分が所属する課で集まる機会があり、その後にはよくみんなでご飯に行っています。そこでは業務の相談はもちろん、仕事以外の話も気軽にできます。同僚から、まだ自分が経験したことのないキッティングやヘルプデスクなどの業務の、やりがいや大変さについて聞けるのも面白いなと感じます。

入社後1か月の研修期間の間、人事や営業の方がたくさん話しかけてくださったり、一緒にご飯に行ってくださったりしたのも、嬉しかったです。

できる限り自分で調べ、どうしてもわからなければ素直に聞く

現場に入った直後は、大変なことも多くありました。特に苦労したのが、年度末の組織改編に伴う、人事の入れ替わりに合わせてPC上のファイルなどを移動する作業です。あらかじめ手順書は用意されていたものの、難しい文章がずらりと並んでいて、知らない単語も多く、最初は何が書いてあるのかほとんど理解できませんでした。

わからない単語はできる限り自分で調べ、どうしても流れを理解できない部分は、過去に同じ作業を担当していた方に質問しました。すると、前年の作業のときの画像を共有してくださり、イメージをだいぶ掴めるようになりました。そのおかげで、本番の作業も大きなミスなくやり遂げることができました。

前職までの経験がエンジニアとしての仕事に生きることも

管理栄養士や事務としての経験が、エンジニアとしての仕事に活きているなと感じることがあります。管理栄養士になるには、かなりの勉強が必要で、最新の医療ニュースや栄養学、糖尿病をはじめとした様々な疾病に関する制度など、常に新しい情報にアンテナを張っていました。

エンジニアとしての仕事においても最近、業務で使用しているツールがウイルスに攻撃された、という世界的なニュースがありました。それを受けて、私の現場でもウイルス対策の一環として、新しい更新プログラムをサーバーに適用する作業の話が上がっています。こうした世の中の状況への敏感さが求められる点は、管理栄養士もエンジニアも共通だなと思います。

また、事務職時代はチームとして仕事を進める中で、些細なことでもわからないことや疑問があれば必ず相談・確認するという意識を持っていました。この姿勢も、エンジニアの仕事に役立っていると感じています。

学んだ知識が実務で腹落ちする瞬間が面白い

業務の中で面白いと感じるのは、学んだ知識が実務に生きる瞬間です。たとえば「Active Directory」というサーバーの用語も、研修だけでは理解しきれませんでしたが、現場で実際に使う場面で「ああ、こういうことだったのか」「こう使うのか」と腑に落ちました。こうした瞬間に、自分の成長を実感します。

エンジニアになって良かったと感じるのは、お客様の問い合わせを解決できたときです。現在は、SharePointに関する3種類のサーバーの運用保守を担当しています。エラーやトラブルが発生した際に、お客様から問い合わせを受けるのですが、自分たちで経緯を調査し、解決方法を提案した後に「無事に解決できました」と感謝の返事をいただけると、とてもやりがいを感じます。

休日にはカフェで友人と勉強することも

今後頑張っていきたい業務は、現在も少しずつ関わりはじめている、オンプレミスのサーバーからクラウドへのデータ移行プロジェクトです。

現在は設計を検討し、お客様に見積もりを提示している段階ですが、クラウド上の構成作業はおそらく1年後くらいから始まる見込みです。それまでに現場で使っているサーバーなどの、必要な知識をしっかり勉強したいと思っています。

勉強については、平日の仕事終わりに家に帰ってきてからか、休日に行っています。同じインフラエンジニアの友人とカフェで資格の勉強をすることもあります。友人と一緒だからか、とても楽しく、勉強が苦に感じたことはあまりありません。

主任や課長のようなマネジメント職にも興味があります。これまでの人生でチームをまとめる立場になった経験はないので、できるかどうか不安な気持ちもありますが、いつか挑戦してみたいと思っています。

異業種での経験も活かせる環境

私のように、異業種からエンジニアを目指している方にお伝えしたいのは、まず「エンジニアがどんな仕事か」を理解しておくことが大切だということです。

IT業界と一口に言っても、様々な企業がありますし、エンジニアにも開発系なのかインフラ系なのかという大きな区分があります。インフラエンジニアの中でも、ネットワークやサーバー、セキュリティなど、さらに細かく領域が分かれていたりもします。

また、日々新しい技術が登場するため、自主的に勉強を続けることは欠かせません。最初は知らないことが多くて不安に感じるかもしれませんが、わからないことはまず調べる姿勢や、継続して学ぶ意欲がとても大切です。

未経験だからといって、引け目を感じすぎる必要はないと思います。コミュニケーション力や報連相、チームで協力して動くといった社会人としての基本的な姿勢は、エンジニアになってからも大いに活かせます。私自身も、栄養士時代に身につけた勉強の習慣が、現在のエンジニアとしてのキャリアにおいて大きく役立っています。

共に支え合い、成長していける仲間になりませんか?

充実した研修とサポート体制があり、未経験からでも安心して成長できます。
素直で誠実な人なら誰もが輝ける場所で、一緒に働きませんか?