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渡邉 舞
SES事業本部 第6システム部 2課
2023年 中途入社(未経験)/エンジニア
日本文化を継承する仕事からキャリアをスタート
大学では、理学部で生物科学について勉強していました。卒業後、最初に就いたのは文化庁が主催する伝統文化を継承する仕事です。小学校を訪れて出前授業のような形で、着物を軸に子どもたちに日本の歴史について伝えていました。
幼い頃から家族の影響で着物など日本の文化に触れる機会が多く、声をかけていただいたことがきっかけで始め、約1年半ほど続けました。
不動産業界への転身、そしてITの世界へ
その後、不動産業界に転職し、投資用マンションのサポート事務として働くことになりました。父が不動産業界で働いていたことから、昔から設計図や図面が身近にあって、私はそれを見るのが好きでした。それで、いつかは不動産業界で働いてみたいと思っていたんです。
その不動産会社では、自社でアプリ開発や運用も行っていて、日々の業務の中でITシステムに触れる機会が多くありました。システムエラーやトラブルが起きることもあったのですが、自分では何もできず、社内の情報システム担当者に頼るしかなかったのが悔しく、次第にITに興味を持つようになりました。
ITはそれまで経験していたことのない領域でしたが、「20代のうちに、やりたいことはどんどんやっていこう!」という思いで、転職を考え始めました。
エラーやトラブルの根本原因を突きつめると、必ずインフラに行きつく
IT業界への転職を考えてからは、インフラエンジニアを目指して会社を探していました。
私は理系出身なこともあり、物事の根本や原因を徹底的に追求しようとするところがあります。以前の不動産会社では、アプリを自社で運用していたものの、インフラは外部に委託しており、度々エラーが起きることがありました。
エラーの根本原因を深掘りしていくと、必ずインフラに行きつくんです。だから、自分の性格を考えると、ITシステムの根本的な基盤であるインフラ領域が向いているだろうなと思いました。
ソシアスのことは、転職サイトのトップページに掲載されていたのがきっかけで知りました。ホームページに飛んでみるとサイトがカッコ良くて(笑)。それがソシアスに興味を持った最初のきっかけです。
また、企業理念の「基本姿勢は謙虚、誠実、前向き、勤勉であること」に、とても共感しました。他の企業の面接も受けていましたが、最初にソシアスから内定をいただいたので、そのまま入社に至りました。

エンジニアを志望していたものの、まずは営業事務職に
ソシアスにはエンジニアとして応募しました。しかし当時、営業事務の募集もあり、面接官の方から「まずは営業事務を経験してからインフラエンジニアになる道もあるよ」と提案されました。「たしかに、そのほうがより良い形でエンジニアになれるかもしれない」と感じたので、まずは営業事務を経験することにしました。
営業事務としては、見積書や注文書の作成・送付、お客様やパートナー企業からの書類の受け取り、そして会社間の契約書のチェックなどを担当していました。当時、営業が20名ほどいる中で営業事務は私一人だけだったので、毎日とても忙しくしていました。
不動産業界での営業事務の仕事と比べると、ソシアスでは「人材」を扱う点が大きく異なると感じました。エンジニアの方々の悩みなどが契約にも影響することがありましたし、営業ともきめ細やかなコミュニケーションが求められました。
未経験エンジニアながら、初めての案件でPMOに
1年ほど営業事務を経験したのち、面談で当時の上司に相談し、エンジニアへのキャリアチェンジを進めてもらいました。エンジニアになってからは、大手クレジットカード会社様の案件で、決済端末システムのPMOとして、インフラ基盤の運用保守から構築までの一連のマネジメントを担っています。
PMOは技術的な作業を直接行うわけではありません。しかし正直なところ、運用保守や構築といった実務経験がない状態でPMOになったことには、不安がありました。PMOは、インフラ基盤だけでなく、それに乗る複数のアプリのシステム知識、さらにそれらの連携まで理解する必要があるため、求められる知識の幅がかなり広いです。現場に入ってからは、ほぼ毎日、時間を惜しんで勉強しています。
また、インフラエンジニアとだけでなく、アプリ側とも連携しながら仲介役として動いていく必要があり、直接的な接点がある人だけでも30人以上、アプリ側も含むと100人規模と非常に多くの人と関わる機会があります。そんなチームが一丸となってプロジェクトが進み、無事に成功したときには大きなやりがいを感じます。
営業事務として学んだビジネスの構造がPMOに生きている
営業事務としての経験は、今のPMOとしての業務にかなり役立っています。特に、営業事務時代に会社間の契約などの流れを深く理解できたことが大きいです。
お客様に対して適切な言葉使いや立ち振る舞いを心がけたり、営業の仲間が活動しやすいよう先回りして事務処理を済ませたり、営業事務にそうした経験をしていなければ、今の業務はスムーズにできていなかったと思います。

困ったときには相談できる仲間がいる
業務のための学習は基本的に独学で行っており、ChatGPTなども活用しながら、様々なサイトやアプリで自己学習を進めています。現場で出てくる技術を参考書で学び、休日に整理して平日の業務に活かすようにしています。
学習していてわからないことや解釈が難しい内容に直面した際は、入社時からお世話になっている先輩や上司、そして同期に相談しています。現場や経験の違いから生まれる視点で、直接答えを教わるのではなくヒントを与えてもらえるため、自分で考える力が養われています。そのヒントに関連する情報を調べることで、新たな気づきや学びにつながることも多く、非常に助けられています。
社内の女性社員が集まるコミュニティもあります。大規模ではないですが、仲の良い数名で近況報告や悩みを共有しています。
インフラエンジニアとしてのキャリアをより深めたい
将来的には、父と何か事業やサービスをつくれたらと考えています。そのために、今後しばらくはインフラエンジニアとして専門性を深めていきたいと考えています。物事を論理的に考える理系的なところがあるので、やっぱりインフラエンジニアの仕事が性に合っていると感じますし、何よりもインフラは社会で必要不可欠な分野なのが魅力的です。
特にセキュリティ、データベース、ネットワークといった領域は、今後どの企業に行っても、または独立するとしても、重要性が増していく分野だと考えています。
PMOの業務はとても好きで、自分に向いていると思います。しかし、より高度なPMOや、将来的にはPM・コンサルティングなどもできるエンジニアを目指すためには、実務的な技術知識が必要だとも考えています。
現場に入って半年以上が経って、多くの経験をしましたが、同時に技術面での課題も感じています。エンジニアとして実務経験を積むことで、マネジメント能力もさらに高められると確信しています。
資格取得も目指していて、応用情報技術者試験や、現場でAI導入の話が出たことをきっかけに生成AIパスポートの勉強もしています。実践的な内容を学ぶために、社内勉強会にも積極的に参加しており、わからない点を質問できる場として有効活用させてもらっています。
チームとの信頼関係を築くことで、自分の居場所を自分で作った
私はリモートワークが可能な現場でも、入社後の最初の3か月間は必ず出社し、積極的にコミュニケーションを取ることを心がけていました。直接会って話すことでチームメンバーとの仲が深まり、より良いチームワークにつながると考えたからです。
また、お客様先で働くエンジニアとして、休まずに出社することや、定時までに出社するといった基本的な姿勢を徹底し、信用を得ることを最優先に行動しました。こうして信頼関係を築き上げたおかげで、今はとても居心地よく仕事ができています。
これは、入社当初に言われた「自分の居場所は自分で作りましょう」という言葉を実践した結果です。この言葉は「自分のいる環境は、自分次第でいくらでも変えられる」ということを教えてくれて、私にとって大切な指針となっています。